東大寺大仏殿で汚損修復 文化庁「水溶性の液体」

東大寺大仏殿で実施された、液体や汚れを取り除いて補色する修復作業=16日午後、奈良市

 奈良県と東大寺(奈良市)は16日、東大寺の大仏殿(国宝)にかけられた液体や汚れを取り除いて補色する修復作業を実施した。かけられたのは「液体のようなもの」とされていたが、文化庁は「水溶性の液体」と判断。液体がかけられた部分に筆で水を乗せ、溶け出したものを吸水シートで吸い取った後、大仏殿の壁に使用されている顔料を使って補色した。

 東大寺の上野周真庶務執事は「(液体や汚れは)完全に取ることはできない。このようなことは絶対にしてもらいたくない」と訴えた。奈良署は文化財保護法違反の疑いで捜査を進めている。


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