木棺と金具が一致、高松塚古墳 3D画像で800年ぶりに

3D画像の木棺片(左)と円形金具(中央)を重ね合わせた画像(右)。3本のくぎ跡などが一致した(奈良県立橿原考古学研究所提供)

 1972年に高松塚古墳(奈良県明日香村)で出土した木棺片と円形金具の3D画像を作り、比較した結果、双方に残ったくぎ跡などが一致する組み合わせがあることが分かり、25日、県立橿原考古学研究所と奈良文化財研究所が発表した。

 古墳の石室は鎌倉時代の13世紀前半の盗掘で荒らされており、橿考研の岡林孝作副所長は「800年ぶりのマッチングだ」と話す。両研究所は「終末期古墳のひつぎの構造や外観を復元する手掛かりになる」とし、新たに木棺のCG復元図も公開した。金具の取り付け方はこれまでも想定されていたが、科学的にも裏付けられたとしている。


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