経済優先で積極財政、予算方針 来年度、健全化後退し危機に万全

 政府は3日、2022年度予算編成の基本方針を閣議決定した。「危機に対する必要な財政支出はちゅうちょなく行い、万全を期する」と明記し、積極的な財政出動を進めることを強調した。例年踏襲してきた「歳出改革」の文言はなくなり、財政健全化より、経済回復を優先する姿勢を鮮明にした。22年度の一般会計予算案の歳出総額は過去最大の107兆円超となる見通しで、歳出拡大は止まりそうにない。

 岸田文雄首相は3日に開かれた経済財政諮問会議で、21年度補正予算案と一体の「16カ月予算」として編成し、「切れ目のない万全の経済財政運営を行う」と述べた。


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