紫式部賞に黒田夏子さん 「組曲 わすれこうじ」

 女性による文学作品を対象とした第31回紫式部文学賞(京都府宇治市など主催)は13日、作家黒田夏子さん(84)の小説集「組曲 わすれこうじ」(新潮社)に決まった。

 受賞作は、早くに両親を亡くした語り手が幼年の記憶をたどる小説集。横書きで、平仮名を多用する文体が特徴だ。黒田さんは「古い時代の先達の名前を冠した賞で、大きな文学史の流れの中に呼び込んでいただけたような気分」とのコメントを出した。賞金は200万円。贈呈式は11月7日、宇治市文化センターで行われる。

 黒田さんは東京生まれ。2013年、「abさんご」で芥川賞を受賞した。


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