核禁止条約の批准訴え、広島市長 被爆76年、平和記念式典

平和記念式典で「平和への誓い」を朗読する、宅味義将君(左)と伊藤まりあさん=6日午前8時29分、広島市の平和記念公園

 広島は6日、米軍による原爆投下から76年の「原爆の日」を迎え、広島市中区の平和記念公園で午前8時から「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれた。松井一実市長は、核兵器禁止条約の発効から初めてとなる平和宣言で、日本政府に「一刻も早く締約国となる」よう条約批准を訴え、締約国会議への参加も求めた。

 原爆投下直後に降った「黒い雨」被害者については「早急に救済するとともに、被爆者支援のさらなる充実を強く求める」と要望。政府に核保有国と非保有国との「橋渡し役」を果たすよう訴え、各国には、条約の支持と、核抑止論に基づく安全保障政策を転換するよう求めた。


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