戦地から手紙、マッテイテ 岡山と福岡の若者、企画展

伊藤半次さんが福岡に残る家族に宛てて「マッテイテチョーダイ」と書いた便り(孫の博文さん提供)

 太平洋戦争中、出征先から最愛の人に手紙を送り続けたが戦死し、再会を果たせなかった2人の若者がいた。マッテイテ―。岡山と福岡から戦地に赴いた2人の絵手紙など約300点を集めた企画展「満州・沖縄 戦地から思いを込めて」が、福岡県嘉麻市の「織田広喜美術館」で開かれている。8月29日まで。

 福岡市でちょうちん店を営んでいた伊藤半次さんは1941年、妻と幼い子ども3人を残し旧満州に出征。仕事で培った日本画の技術を生かした絵手紙などを家族に送った。沖縄に転戦し、45年に32歳で戦死するまで、約400通に上った。

 「マッテイテチョーダイ」と次の便りを送ることを告げた。


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