週明けに被爆者手帳交付、広島市 「黒い雨」原告、高裁判決確定で

 広島原爆による「黒い雨」訴訟の広島高裁判決確定を受け、広島市は30日、市内の原告53人に8月2日から順次、被爆者健康手帳を交付すると発表した。広島県は残りの原告31人が住む自治体に手帳を発送した。

 市によると、53人中、連絡の取れた40人の日程が決まった。2日と3日、数組に分けて市役所で手渡す。2日は原告団長の高野正明さん(83)ら10人に交付する。

 7月14日の広島高裁判決は、昨年の一審判決に続き原告84人全員を被爆者と認め、県と市に手帳交付を命じた。訴訟に参加する国は県と市の強い要望を受け、上告を断念。判決は29日に確定した。


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