高温ガス研究炉が運転再開、茨城 原子力機構、10年ぶり

 日本原子力研究開発機構の高温工学試験研究炉(HTTR、茨城県大洗町)が30日、10年ぶりに運転を再開した。燃料電池車に使う水素の製造研究などが計画されており、成果につなげられるかどうかが焦点になる。

 HTTRは、原子炉で発生した熱を取り出すための冷却材にヘリウムガスを使う国内唯一の高温ガス炉。熱出力は3万キロワットで、発電はしない。原子炉から出るガスは950度となり、その熱で水素の研究などを行う予定。

 日本原子力研究開発機構は「高温ガス炉の安全性の実証だけでなく、(温室効果ガス排出量を実質ゼロにする)カーボンニュートラルの実現への研究を進める」とした。


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