背景にヤングケアラー問題 大阪市、3歳児踏み付け死

結果について説明する検証部会長の津崎哲郎児童虐待防止協会理事長=26日午後、大阪市

 大阪市平野区で2019年に知的障害のある20代の女性が当時3歳の弟の腹を踏み付け死亡させた事件で、市は26日、行政の対応についての検証結果を公表した。女性は両親から育児を担わされる「ヤングケアラー」で、そのことへの不満が背景にあったが、区役所などは本人への聞き取りをせず、課題を関係機関と共有して対策に結び付けることができなかったと指摘した。

 検証部会長を務めたNPO法人「児童虐待防止協会」の津崎哲郎理事長は、女性が利用していた通所施設への聞き取りなどで対策をしていれば「女性が追い込まれて事件につながるのを防げたのではないか」との認識を示した。


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