辺野古移設再考をと沖縄知事 慰霊の日、首相は振興策を強調

慰霊の日を迎え、沖縄戦犠牲者の氏名が刻まれた「平和の礎」に手を合わせる遺族=23日午後、沖縄県糸満市の平和祈念公園

 太平洋戦争末期の沖縄戦で組織的戦闘が終結してから76年の23日、沖縄県糸満市摩文仁の平和祈念公園で沖縄全戦没者追悼式が営まれた。玉城デニー知事と菅義偉首相は、いずれも沖縄が来年5月に本土復帰50年の節目を迎える点に言及した。ただ、玉城氏が米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設の再考を日米両政府に要望したのに対し、首相は沖縄の負担軽減と併せ振興策を強調。慰霊の日に双方の温度差が鮮明となった。

 玉城氏は就任3回目の今回の平和宣言で、激戦地だった摩文仁など県内各地に残る戦没者の遺骨を国が責任を持って収集するよう初めて求めた。


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