小惑星りゅうぐうの石、分析開始 兵庫の大型放射光施設で

小惑星りゅうぐうの石の分析について説明する研究チームのメンバー=20日午前、兵庫県の大型放射光施設「スプリング8」

 海洋研究開発機構などの研究チームは20日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機はやぶさ2が持ち帰った小惑星りゅうぐうの石の分析を始めた。兵庫県佐用町の大型放射光施設「スプリング8」でエックス線を使い、さまざまな方向から撮影して立体画像を作成。鉱物の分布のほか、水や有機物の有無など、内部の構造を解明する。

 石には、46億年前に太陽系がどんな物質からでき、今の姿になったのかを知るヒントが隠されている。地球のものと特徴の似た水や有機物が見つかれば、海や生物の材料は太古の時代に地球に飛来した小惑星がもたらしたのではないか、といった議論が進むと期待される。


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