静岡空襲76年、日米の死者悼む 黒焦げ水筒で献酒

日米合同の慰霊祭で献酒する人たち=19日午後、静岡市葵区の賎機山

 静岡市街地に大量の焼夷弾が落とされた静岡空襲から76年となる19日、犠牲になった市民約2千人と、墜落死したB29搭乗員23人を慰霊する日米合同の慰霊祭が、同市葵区の賎機山で開かれた。市民の他、横田基地(東京都)所属の米軍人約50人が参加。米兵の遺品の一つである、黒く焼け焦げた水筒に入れたバーボンウイスキーによる献酒も行われた。

 参加者らは賎機山の山頂に立つ、日米双方を弔う二つの慰霊碑にそれぞれ献花した。

 慰霊祭を主催する同市の医師菅野寛也さん(87)はあいさつで「慰霊の行事なくして和解平和はあり得ない」と、毎年開催する意義を説明した。


  • LINEで送る