祇園祭「山鉾建て」実施へ 技術継承で「観覧控えて」

2019年7月の祇園祭前祭の「山鉾巡行」で、四条通を進む先頭の長刀鉾=京都市

 祇園祭山鉾連合会(京都市)は17日、伝統技法で山車を組み立てる「山鉾建て」を今夏の祭りでは一部実施すると発表した。昨年はコロナ感染拡大防止のため行わなかった。山鉾を引き回す、最大の見せ場の巡行は2年連続の中止が既に決まっている。

 連合会の木村幾次郎理事長は記者会見し「見てもらうためではなく技術を継承するためだ」と説明し、観覧は控えるよう呼び掛けた。2年連続の巡行中止で、組み立て技術の継承に懸念が出ていた。

 連合会によると、組み立ては感染対策が可能な山鉾保存会が行い、34の山鉾のうち18を組み立てる見通し。巡行前夜に山鉾が並ぶ「宵山」も2年ぶりに実施する。


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