女児焼死で再審無罪の母が訴え 失われた20年「返らない」

 大阪市で1995年に起きた小6女児焼死火災で再審無罪が確定した母親の青木恵子さん(57)が違法な捜査で逮捕、起訴され約20年にわたって身体拘束を強いられたとして、国と大阪府に計約1億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の本人尋問が2日、大阪地裁(本田能久裁判長)であった。青木さんは、失われた約20年は「返ってこない」と説明し「二度と冤罪者を生み出してほしくない」と訴えた。

 フェースシールド姿で尋問に臨んだ。代理人弁護士から訴訟の目的について問われると「(捜査機関は)検証も謝罪もせず許せない。なぜ、いいかげんな取り調べをしたのかを明らかにしたい」と声を震わせた。


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