細胞の膨張戻す仕組みを解明 福岡大、乳がんや肥満治療に期待

 膨張する細胞を元の大きさに戻すメカニズムを解明したと、福岡大医学部などの研究チームが20日付の英科学誌電子版に発表した。細胞の膨張は乳がんの悪化や成人の肥満との関連があるとされており、研究成果は新たな治療薬開発などにつながる可能性があるという。

 研究チームは、細胞が膨らむと、センサータンパク質が反応して、元の大きさに戻すタンパク質「VSOR」を生み出すことを発見。VSORが細胞膜の表面で内部のイオンを外に放出し、肥大した細胞を縮小させていた。センサータンパク質がないと、VSORは細胞膜の表面にとどまることができず、膨張を抑制できないことも分かった。


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