障害福祉給付打ち切り適法 65歳の壁、千葉の男性敗訴

「不当判決」の垂れ幕の前で、気勢を上げる原告の天海正克さん(左手前から3人目)ら=18日午後、千葉地裁前

 65歳を境に障害者総合支援法に基づく障害福祉給付が打ち切られ、介護保険への移行で自己負担が生じたのは不当として、千葉市の脳性まひ患者天海正克さん(71)が、市に決定取り消しなどを求めた訴訟の判決で、千葉地裁は18日、市の処分は適法だったとして請求を棄却した。原告側は控訴する方針。

 障害者の支援に関し、同様のサービスがある場合、介護保険を優先するという規定の運用が争点。

 判決理由で内野俊夫裁判長は「支援法の給付と介護保険を任意に選択できるようにするのは、公費負担の制度よりも社会保険を優先する社会保障の基本的な考え方に背く」と指摘した。


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