深海の「ナデシコクラゲ」を展示 国内初、海底ごみに付着・育成

国内で初展示されている「ナデシコクラゲ(仮称)」(山形県鶴岡市立加茂水族館提供)

 深海に生息する「ナデシコクラゲ」(仮称)が、山形県鶴岡市の加茂水族館と神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館で、国内で初めて展示されている。北里大(神奈川県)の研究チームが東日本大震災を受けた調査で、海底ごみに付着していたのを発見し、育てていた。

 研究チームは2012年、岩手県沖で水深1キロ超の深海にあった空き缶を採取。付着している生物を調べようとプランクトンを与えると、クラゲの基となる「ポリプ」が増殖した。

 2〜3年かけ育てると、国内で未発見のクラゲであることが判明。標準和名がなく、口がナデシコの花のように見えることから「ナデシコクラゲ」と命名した。


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