濃縮度60%ウラン開始確認 IAEA、イラン試料採取

 【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は、イランが中部ナタンズの核施設で濃縮度60%のウランの製造作業を開始したことを17日に確認したと加盟国への報告書で明らかにした。関係筋が明らかにした。IAEAは、独自に濃縮レベルを確認するために試料を採取。分析結果を加盟国に報告する。

 核兵器級の90%に近づく重大な核合意違反。イランの核開発史上、最も高い水準になる。イランは、米国に対イラン制裁解除を急ぐよう圧力を強めている。

 報告書の中では、イランは濃縮度を55・3%だとした。2015年の核合意はイランによる濃縮度の上限を3・67%と定めた。


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