安保訴訟で請求退ける、大阪高裁 住民ら敗訴、憲法判断示さず

 集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法は憲法に違反し、平和的生存権を侵害されたとして、近畿地方の住民らが同法に基づく自衛隊の出動差し止めや損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁(山田陽三裁判長)は16日、一審に続き住民側の請求を退けた。違憲かどうかの判断は示さなかった。

 全国の約7700人が22の地裁と支部に起こした集団訴訟の一つで、控訴審判決は2月の福岡高裁那覇支部に続く2例目。これまでは全て原告側が敗訴し、憲法判断も示されていない。

 原告側は、安保法に基づく自衛隊の出動で「他国から武力攻撃の対象とされる危険性がある」と主張していた。


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