海放出、太平洋の島国も「懸念」 原発処理水、延期を要求

 【シドニー共同】太平洋の島しょ国で構成するオセアニア地域の協力機構、太平洋諸島フォーラム(PIF)のテイラー事務局長は13日、日本政府が東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を決めたことについて「深い懸念」を表明し、独立した専門家が再検討するまで放出を延期するよう求める声明を発表した。

 太平洋の島国はフランスなど大国の核実験により大きな影響を受けてきた。このためPIFの前身組織の加盟国が1985年、南太平洋非核地帯条約(ラロトンガ条約)に署名し、域内での核実験や核兵器の持ち込み、放射性廃棄物の海洋投棄などを禁止し、核の締め出しを図った経緯がある。


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