処理水の海放出、13日正式決定 福島第1原発、政府が閣僚会議

夕暮れ時を迎えた請戸漁港に停泊する漁船=12日、福島県浪江町

 東電福島第1原発で増え続ける処理水の処分に関し、政府は13日午前に関係閣僚会議を開き、海洋放出の方針を正式決定する。長年続いた処理水の扱いを巡る議論の大きな節目となるが、原発事故からの復興途上の地元や漁業者は風評被害を強く懸念。放出には風評対策や補償制度の具体化が課題となる。

 放出開始までには設備の工事などで2年程度がかかる見通し。処理水には技術的に除去できない放射性物質トリチウムが含まれており、海水で薄めた上で海に流す。風評被害が出れば、東電が賠償を検討する方向。

 菅首相が7日、全国漁業協同組合連合会の岸宏と会談し、海洋放出の方針決定の意向を伝えた。


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