原発処理水の海洋放出方針固める 政府、福島第1

東京電力福島第1原発の敷地内に林立する、汚染水を浄化した後の処理水などを保管するタンク。奥左から1、2、3号機=1月

 東京電力福島第1原発で汚染水を浄化した後の処理水の処分に関し、政府が海洋放出の方針を固めたことが分かった。13日にも関係閣僚会議を開いて正式決定する。関係者が9日明らかにした。

 決定すれば2013年から続く処理水の扱いを巡る議論の大きな節目となる。しかし、原発事故に加え二重の風評被害が出るとして地元や漁業者の懸念は大きい。全国漁業協同組合連合会(全漁連)は「海洋放出は絶対反対」としており、放出には風評対策や補償制度の具体化が課題になる。

 東電は風評被害が出れば賠償を検討する方向で、額が膨らめば経営に痛手となる可能性もある。


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