がん幹細胞発見、短時間で 北大、治療薬開発への応用期待

 がん細胞を生み出すもとになる「がん幹細胞」を、化学物質を組み合わせた「ゲル」を使って24時間以内に見つけ出すことができたと、北海道大大学院医学研究院の田中伸哉教授らの研究チームが29日付の英科学誌電子版に発表した。

 これまではがん幹細胞の特定には2〜3週間かかり、約30万円の試薬が必要だったが、ゲルを用いれば短時間で費用も約3千円に抑えられる。田中教授は「がん幹細胞を特定することで、再発の予防につなげることができる」と説明した。

 田中教授によると、がん幹細胞だけを見つけ出すことは難しいという。治療薬の開発への応用が期待される。


  • LINEで送る