魚の雄、「妻の目」気になる えさのシェアで社会性研究

実験で使われたコンビクトシクリッドの雄

 中米原産の魚「コンビクトシクリッド」の雄は、妻(一緒に子育てした雌)が視界に入ると別の雌に冷たくするとの実験結果を、大阪市立大の佐藤駿客員研究員(魚類行動学)らのチームが19日、英科学誌ネイチャーコミュニケーションズに発表した。妻や顔見知りでない雌が独りでいた場合は親切だが、雄には意地悪をしており、相手を見て行動を変える社会性をうかがえたという。

 この魚は一夫一妻で協力し、手厚く子育てする。チームはまず、子育て経験がある雄らに、水槽の二つの部屋に配置したえさのうち、片方は自分だけ、もう片方は自分と目の前の個体にえさが与えられる実験装置の仕組みを学ばせた。


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