柏崎刈羽原発、侵入検知できず 規制委、最悪レベルと評価

東京電力柏崎刈羽原発=2016年4月

 原子力規制委員会は16日、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)で、核物質防護設備の機能が一部喪失し、実効性のある代替措置を講じていなかったため、2020年3月以降、テロ目的などの不正な侵入を検知できない可能性があったと発表した。東電によると、侵入検知設備が計15カ所で故障し、うち10カ所の代替措置が不十分と規制委が指摘した。

 規制委は「組織的な管理機能が低下し、防護措置の有効性を長期にわたり適切に把握しておらず、核物質防護上、重大な事態になり得る状況にあった」と指摘、安全重要度も深刻度も最悪レベルとの暫定評価を示した。最悪との評価は初。


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