2021年3月11日 01:00 | 無料公開
千葉大などの国際チームが、物質のもととなる素粒子に関する基本的な考え方「標準理論」で予測された現象の一端を観測したと、11日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。宇宙から飛来した「反電子ニュートリノ」という素粒子が関わる特殊な反応で、南極にある観測装置で捉えた。
国際チーム「アイスキューブ」は、南極点の表面から1・5〜2・5キロ下の氷中に設置した大型観測装置を使用。2016年12月、高エネルギーの反電子ニュートリノが氷の水分子の電子とぶつかった際に放つ光などを確認し、分析によりグラショー共鳴が起きたと特定した。