福島「健康影響の可能性低い」 東電原発事故で国連報告書

ニューヨークの国連本部=2015年9月

 【ウィーン共同】国連放射線影響科学委員会は9日、東京電力福島第1原発事故による住民への影響などに関する2020年版報告書を公表した。「放射線に関連した将来的な健康影響が認められる可能性は低い」などと指摘。甲状腺がんについても被ばくが原因ではないとの見解を示した。

 福島県は県内全ての子どもを対象に甲状腺検査を実施。報告書は発見された甲状腺がんの増加について、被ばくが要因ではなく高感度の検査を採用したことが理由などと分析した。福島県の検査では、検査対象を広げたことで手術が不要ながんが見つかる「過剰診断」との指摘もされている。


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