発がん性調査、研究所で虚偽記録 マウスへの化学物質投与で

 厚生労働省は5日、工場などで使われる化学物質の発がん性を調べる「日本バイオアッセイ研究センター」(神奈川県秦野市)の50代の男性職員が、マウスに化学物質を投与する際、衰弱しているマウスに対しては途中で中止したのに、規定量まで与えたように虚偽の記録を残していたと発表した。

 厚労省によると、男性職員は「弱っていたので投与をためらった」と説明。他の試験でも記録に残さず中止したことがあると話したほか、別の元職員1人も同様の行為をしたと認めている。

 同センターの試験は国による化学物質規制にも影響するため、厚労省は調査委員会などを設置し、事実関係などを詳しく調べる。


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