「絹の道」ソグド王の食料庫跡か 中央アジア、ワインや蜂蜜を管理

シルクロード都市遺跡「カフィル・カラ城」の発掘調査で見つかった食料庫跡=2019年9月、ウズベキスタン(帝塚山大提供)

 8世紀初頭に焼失した中央アジアのシルクロード都市遺跡「カフィル・カラ城」(ウズベキスタン)で、王の離宮から食料庫跡が見つかり、調査した帝塚山大(奈良市)が5日、発表した。

 ワインや蜂蜜が入っていたとみられる容器や、炭化した麦やアワなどの穀物も出土。イラン系民族、ソグド人の王の食卓を再現する手掛かりになるという。「封泥」と呼ばれる粘土片も出土。食料は粘土で封じてスタンプを押して厳重に管理されていたとみられる。

 カフィル・カラ城はゾロアスター教を信仰し、シルクロード交易で活躍したソグド人の都市だった。イスラム系勢力が攻め入り、710年に焼けたとされる。


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