積水ハウス、阿部会長が4月退任 地面師事件に区切り

阿部俊則氏

 積水ハウスは4日、2017年に55億円余りを同社がだまし取られた地面師事件当時の社長で現在会長を務める阿部俊則氏(69)が4月に退任すると発表した。事件の再発防止への取り組みに一定の区切りがついたためとしている。阿部氏は退任後に積水ハウスの特別顧問に就く。会長職は空席となる。

 地面師事件の経営責任を巡っては、長年経営を主導してきた和田勇会長(当時)が阿部氏と対立した上で18年1月に退任に追い込まれた。阿部氏は会長として経営に残ったものの20年4月の株主総会では和田氏が経営陣一新を求める株主提案で反撃に出るなど新旧経営陣の対立が深刻化していた。


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