対中緊急発進「総量抑制」 防空体制、最新鋭機で変容

航空自衛隊三沢基地に配備されたF35Aステルス戦闘機=2018年1月

 東シナ海などの中国機に対する航空自衛隊戦闘機の緊急発進(スクランブル)に関し、防衛省が日本領空に侵入される恐れがより高い機体に対象を絞り、総量を抑制していることが2日、政府関係者への取材で分かった。空自にはステルス性能が高い最新鋭のF35戦闘機の導入が進む。日本の防空体制は、相手に存在を示しけん制する受動的なスクランブルから、より広範囲な警戒監視へ活動の軸が移りそうだ。

 防衛省は海洋進出を強める中国軍の活動は新型コロナウイルス禍でも活発なままと分析しているが、公表されたスクランブル回数は2020年度に大きく減少しており、抑制方針が回数を減らした形だ。


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