「全樹脂電池」10月にも量産 三洋化成、電動車にも活用期待

記者会見する三洋化成工業の樋口章憲次期社長=1日午後、京都市

 三洋化成工業の次期社長に内定した樋口章憲取締役執行役員副社長(61)は1日、京都市内で記者会見し、開発を進めている次世代型リチウムイオン電池「全樹脂電池」の量産を10月にも開始する方針を表明した。2025年度に900億円の売り上げを目指す。

 樋口氏は「全樹脂電池事業の着実な立ち上げが最重要課題だ」と強調した。出資するAPB(東京)の福井県越前市の工場で量産する。

 全樹脂電池は従来のリチウムイオン電池より生産コストや発火リスクを低く抑えられるとされ、蓄電池や電気自動車など幅広い用途で活用が期待されている。


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