被災ピアノ、仙台空港に 「奏でて震災を考えて」

東日本大震災で被災し、ストリートピアノとして仙台空港に設置されたグランドピアノと持ち主の櫻井由美さん=19日

 東日本大震災で被災したグランドピアノが、ストリートピアノとして仙台空港(宮城県名取市、岩沼市)に置かれている。発生10年に合わせ空港が企画。持ち主のピアノ講師櫻井由美さん(56)は「いろんな人に奏でてもらい、震災を考える機会にしてほしい」と願う。設置は3月12日まで。

 ピアノは津波で流された宮城県七ケ浜町の実家の中に残されていた。海水に浸り傷だらけだったが、原形をとどめていたためか、撤去されず、周辺に置かれた。

 その後、町へ支援に訪れた女性シンガー・ソングライターが目に留め、修復を提案。横浜市の調律師の手によって息を吹き返した。


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