長崎の島民5千人と夢見た舞台へ 県立校大崎、初の甲子園

選抜高校野球大会への初出場が決まり、帽子を投げて喜ぶ大崎の選手たち=29日午後、長崎県西海市

 長崎県西部に浮かぶ大島の県立校大崎が、約5千人の島民と夢に見た大願を成就させた。29日、練習する長崎県西海市の市営球場で選抜大会初出場決定の一報が届くと、清水央彦監督(49)は「私たちだけの成果じゃない。関わった皆さんの成果」と涙ぐんだ。

 創部は1960年だが、4年前の部員はわずか6人。そこから再生させたのが、佐世保実を甲子園に2度導いた清水監督だった。2018年春の就任時から日本一の目標を掲げ、力のある選手が集まっても細かなことの徹底を説いた。「西の果てで日本一を目指そうとしたら、人間を2回くらい変身させないと」と、厳しい姿勢で指導した。


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