コロナワクチンの開発中止 米メルク、免疫反応劣る

 【ニューヨーク共同】米医薬品大手メルクは25日、新型コロナウイルスワクチンの開発を中止すると発表した。開発を進めていた2種類のワクチン候補が、他社のワクチンと比べて免疫反応が劣っていたためなどとしている。

 メルクは昨年、新型コロナのワクチン開発で、オーストリアのワクチンメーカーのテミス・バイオサイエンスを買収。非営利研究組織の米IAVIとも共同開発していた。関連費用は2020年10〜12月期決算に計上する。

 メルク幹部は声明で「ワクチン開発の協力者や臨床試験に参加したボランティアに感謝している」と述べた。同社は新型コロナの治療薬の開発と製造に専念する。


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