物が伝える津波と原発事故、福島 震災遺産の企画展

震災遺産の企画展で展示されている、津波でひしゃげた道路標識や地震で落下した体育館の照明など=16日午前、福島県会津若松市

 東京電力福島第1原発事故の避難区域などで収集した事故や津波の被害を物語る「震災遺産」の企画展が16日、福島県会津若松市の福島県立博物館で始まった。2016年から毎年3月11日に合わせる形で公開しているが、震災から10年となる今年は例年より規模を拡大した。

 展示は、同館が中心となって14年から進めてきた「ふくしま震災遺産保全プロジェクト」で収集された約170件。津波で止まった時計や、全町避難した町職員が状況の進展を記録した手書きのメモなどがある。原発事故の被災地には避難指示解除の前から、許可を得て収集に通った。


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