旧優生保護法に違憲判決、3例目 札幌地裁、賠償請求は棄却

旧優生保護法下での強制不妊手術を巡る判決後、掲げられた「不当判決」の垂れ幕と原告の小島喜久夫さん(左)。札幌地裁は旧法を違憲と判断したが、損害賠償請求は棄却した=15日午後3時46分、札幌地裁前

 旧優生保護法(1948〜96年)下で不妊手術を強制されたのは憲法違反だとして、札幌市の小島喜久夫さん(79)が国に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁(広瀬孝裁判長)は15日、旧法を違憲と判断した。一連の訴訟で違憲判断は3例目。賠償請求は棄却した。

 全国9地裁・支部で起こされた訴訟で、判決は4件目。小島さんは実名を公表した最初の原告だった。

 2019年5月の仙台地裁判決と昨年11月の大阪地裁判決はいずれも旧法を違憲とする一方、損害賠償については、手術から提訴までに損害賠償請求権が消滅する20年の除斥期間が過ぎたとして退けた。


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