21年のデブリ取り出し延期 コロナ拡大で機器開発遅れ

福島第1原発の溶融核燃料を取り出すため、英国で開発中の「ロボットアーム」(国際廃炉研究開発機構・三菱重工業提供)

 東京電力と経済産業省は24日、福島第1原発2号機で2021年に始める予定だった溶融核燃料(デブリ)の取り出し作業を延期すると発表した。英国での機器開発が新型コロナの影響で遅れていることが原因。「遅れは1年程度にとどめられるよう取り組む」としている。

 東電福島第1廃炉推進カンパニーの小野明最高責任者は、41〜51年を目標とする廃炉完了時期への影響について「全体工程が遅れることはないと考えている」と否定した。

 経産省によると、取り出しに使うロボットアームの動作確認などを英国で行い、来年1月に日本に輸送する予定だったが、新型コロナの影響で困難な状況だという。


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