赤字国債の特例5年延長へ コロナ禍、財政安定を確保

 2020年度に期限を迎える赤字国債の発行に必要な特例法について、政府が21年度から5年間延長する方針を固めたことが5日、分かった。赤字国債を発行しないと予算編成は事実上できないため、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中で安定した財政運営を確保するには、複数年の延長が必要だと判断した。

 一方で特例期間を延ばしすぎると、国会による予算監視の機会が減って財政規律が緩むことも懸念される。国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を25年度までに黒字化する政府の財政健全化目標に合わせて延長は5年間にし、バランスを取る。来年の通常国会に法案を提出する。


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