仏警官映像規制法案、書き直しへ 政権側、反対高まり譲歩

フランス・パリで治安対策法案に反対するデモ=11月28日(ロイター=共同)

 【パリ共同】フランスの議会で審議中の警官の映像拡散を規制する治安対策法案を巡り、表現の自由を抑圧するとの反対論が高まったことを受け、マクロン大統領の与党は11月30日、問題の条文の全文書き直しを提案すると発表した。法案に反対するデモには全国で13万人以上が参加。表現の自由にさらに配慮せざるを得ないと判断したとみられる。

 11月にパリで警官が黒人男性を集団暴行した事件が映像で発覚し、条文や法案全体の撤回を求める声が勢いを増した。政権側は、政治危機脱却へ一歩譲歩した形だが「(条文)削除ではない」(カスタネール前内相)として規制の方針は変えない考えも示した。


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