親鸞命日、ゆらゆら念仏 東本願寺「坂東曲」

僧侶が上半身を揺らしながら念仏を唱える東本願寺の「坂東曲」。感染症対策として、人数を減らし僧侶の間に仕切りを設置した=28日午前、京都市

 真宗大谷派の本山・東本願寺(京都市下京区)で、宗祖親鸞の命日に当たる28日、僧侶たちが体を前後左右に激しく揺らしながら念仏を唱える「坂東曲」が行われた。

 御影堂では、僧侶約30人が3列に並んで座り、上半身を力強く揺らして「なーむあーみだーぶ」と独特の節回しでの唱和を繰り返した。今年は新型コロナ感染拡大防止のため、僧侶の人数を例年の半数程度に制限した。

 坂東曲は、親鸞をしのぶ8日間の法要「報恩講」の締めくくりで、大谷派だけに伝わる声明。起源は定かではないが、親鸞が越後(新潟県)へ流される途中、船上で荒波にもまれながら念仏を唱えた姿が伝わったとする説がある。


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