米製薬大手、コロナ薬治験を中止 入院患者に有効性低く

 【ワシントン共同】米製薬大手イーライリリーは27日までに、開発中の新型コロナウイルス感染症の治療薬を入院患者に投与する臨床試験(治験)を中止したと発表した。独立した立場のデータ評価組織が「入院患者の回復を助ける可能性は低い」と勧告したことが理由。

 モノクローナル抗体と呼ばれる人工的に大量作製した抗体からなる薬の治験で、米国立衛生研究所(NIH)の傘下機関が主導。入院患者に抗ウイルス薬に加え、この薬か偽薬を投与して有効性や安全性を調べていた。中止は安全性への懸念が理由ではないとしている。同社は13日に中断を公表していた。


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