首相の任命拒否、解釈整合性焦点 学術会議問題、野党は違反追及

日本学術会議の梶田隆章会長との会談後、記者団の取材に答える菅首相=10月16日

 日本学術会議の会員任命問題を巡り、首相の任命拒否は想定外とする2004年の内部文書が明らかになったことで、首相に任命の裁量権があるとした18年の解釈文書との整合性が焦点に浮上した。政府は「解釈を変更していない」と繰り返してきたが、野党は任命拒否そのものを法律違反と批判しており、28日から始まる衆院代表質問の政府答弁が注目される。

 内閣府学術会議事務局は18年11月、内閣法制局と相談し、首相が推薦を拒め、任命権の裁量があるとの解釈を明確化した文書をまとめた。

 政府は18年文書について今回、問題化するまで非公表にしていた。作成した狙いを野党は追及する方針だ。


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