首相、所信演説でミスリード? 不妊治療の所得制限撤廃

第203臨時国会で、就任後初めての所信表明演説を行う菅首相(手前)=26日午後、衆院本会議場

 菅義偉首相は26日の所信表明演説で、不妊治療支援を巡り「所得制限を撤廃し、(公的医療)保険適用を早急に実現する」と述べた。所得制限があるのは治療費助成制度で、公的保険にはない。このため首相の発言は助成制度の所得制限をなくし、誰でも支援することを現時点で確約したと解釈できる。だが厚生労働省は、この解釈を否定。議論の上、対応は年末に決めるとしている。

 助成制度の所得制限を撤廃するかどうかは焦点の一つで、当事者の関心も高い。演説が不明瞭なために、国民の誤解を招きかねない事態となっている。


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