エトピリカ、数つがいに 減少止まらず保護団体警鐘

北海道浜中町・小島をかつて営巣地としていたエトピリカ(片岡義広さん提供)

 オレンジ色の大きなくちばしで知られる海鳥エトピリカは生息数減少に歯止めがかからず、環境省によるとロシアが実効支配する北方領土を除くと、北海道根室市の無人島のユルリとモユルリで数組のつがいが確認されるだけとなっている。同省のレッドリストで絶滅危惧種とされ保護活動が行われているが、保護団体からは「もはや手遅れ」との声が上がる。

 生息域は北太平洋沿岸に広く分布しているが、国内では1970年代から生息数が激減し始めた。北海道大は調査で、2015年時点で1980年比87%減と推定する。

 営巣地だった浜中町・小島では2008年を最後に繁殖が確認できなくなった。


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