紅葉の白川郷で恒例の放水訓練 輝く水柱、合掌造りの火災に備え

世界文化遺産に登録されている岐阜県白川村の白川郷で行われた放水訓練。紅葉の時期を迎えた合掌造り集落に水柱が上がった=25日午前

 世界文化遺産に登録されている岐阜県白川村の白川郷で25日、伝統の合掌造り集落の火災に備えた恒例の放水訓練が行われた。紅葉した山々を背に、高さ約30メートルまで上がった水柱が、集落のあちこちで白く輝いた。

 白川郷には大小114棟の木造家屋が軒を連ねる。かやぶき屋根で燃えやすく、地元消防団と住民は年1回、59基ある消火用放水銃の点検を兼ねて一斉放水している。

 集落を一望できる展望台には見物客が集まり、サイレンを合図に午前8時に放水が始まった。愛知県から夫婦で初めて訪れた田所千佳子さん(56)は「雪化粧と紅葉も相まって感動的な景色だった」と話した。


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