全日空、大型機25〜30機削減 コロナ禍で半減、リストラ策の柱

全日空の旅客機=2012年、大阪空港

 全日本空輸は21日、主に長距離国際線で使う大型機25〜30機を削減する方針を固めた。リースを含め約60機の大型機を保有しており、半減させる。帳簿上の価格を引き下げ、評価損を計上する減損処理を2020年9月中間決算で行う。大型機は小・中型機に比べ燃費性能が低く、整備費用などもかかるため、リストラ策の柱とする。コロナ禍で、全日空の拡大路線は巻き戻しを余儀なくされた。

 航空会社にとって機材は収益の源泉で、保有機材の縮小は航空需要が回復した際に取り込みきれなくなる恐れもはらむ。だが、需要は当面回復しない前提で事業計画を抜本的に作り直す必要があると判断した。


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