年初に豪から水素輸入の実証試験 政府、天然ガス並み価格目指す

液化水素タンクを搭載する川崎重工業の運搬船「すいそ ふろんてぃあ」=3月、兵庫県播磨町(同社提供)

 政府が燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しない次世代エネルギー、水素を来年1〜3月にもオーストラリアから輸入する実証試験を始めることが21日、分かった。水素は車や発電所の燃料として活用が期待され、脱炭素社会を実現する鍵と目されるが、価格の高さが普及を阻む要因の一つとなっている。資源国から大量の水素を輸入し、天然ガス並みの安い値段で供給することを目指す。

 オーストラリアのプラントで、水分や不純物を多く含み利用先が限られる「褐炭」から水素を取り出し、マイナス253度に冷却。体積が気体の800分の1となった液化水素を神戸の貯蔵設備まで輸送して安全性を確認する。


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