歴史学者の坂野潤治さん死去 「明治憲法体制の確立」

死去した坂野潤治さん

 明治憲法下の議会政治の研究などで知られる歴史学者で東京大名誉教授の坂野潤治(ばんの・じゅんじ)さんが14日午前2時7分、進行胃がんのため東京都大田区の病院で死去した。83歳。横浜市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は妻和子(かずこ)さん。

 東大在学中に起きた60年安保闘争では全日本学生自治会総連合(全学連)の幹部として活発に活動。その後、お茶の水女子大助教授などを経て、東大教授に。明治憲法の立憲的側面を評価した1971年の「明治憲法体制の確立」で注目された。

 「近代日本の国家構想」で吉野作造賞、「日本憲政史」で角川源義賞。千葉大教授も務めた。


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