公文書管理の重要性、記述を削除 菅首相、著書改訂版で

 菅義偉首相が野党時代の2012年に刊行した単行本「政治家の覚悟」(文芸春秋)を改訂した新書が20日、発売された。「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然」などと公文書管理の重要性を訴える記述があった章が削除され、官房長官時代のインタビューが追加収録された。

 菅氏が官房長官を務めた安倍政権では、森友、加計学園や「桜を見る会」の問題を巡り、公文書のずさんな管理が批判されていた。加藤勝信官房長官は20日の記者会見で、改訂版で公文書管理の重要性を削除したことに関し「政治家として出版された著書で、政府の立場でコメントするのは差し控えたい」と述べるにとどめた。


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